家の外壁は、住まいの印象を大きく左右し、また風雨や紫外線、温度変化から家を守る重要な役割を果たしています。
そのため、外壁材は耐久性やデザイン性、メンテナンスのしやすさなど、さまざまな観点で選ばれるべきです。
このページでは、代表的な外壁材の種類とそれぞれのメンテナンス方法について詳しく解説します。

外壁材の種類

サイディング(窯業系・金属系)


サイディングは、セメントや金属などを使用したパネル状の外壁材です。
窯業系サイディングは、セメントをベースにしたものが多く、耐久性が高く、比較的安価で施工しやすいという特徴があります。
金属系サイディングは、アルミニウムや鋼板などが使用され、軽量で耐久性が高いことが特徴です。

・メリット
耐久性が高い
デザインが豊富
施工が早く、コストパフォーマンスが良い
・デメリット
紫外線や湿気による劣化が進みやすい
メンテナンスを怠ると割れやひび割れが生じる可能性がある

モルタル(塗り壁)


モルタル壁は、セメントと砂を混ぜて塗り込むタイプの外壁材です。
手塗りの仕上げが可能で、独特の風合いを持つことが特徴です。


・メリット
美しい仕上がりが得られる
塗り方次第で個性を出せる
断熱性や遮音性が高い
・デメリット
施工に時間と手間がかかる
ひび割れが発生しやすい
定期的な塗り替えが必要

ALC(軽量気泡コンクリート)

ALC(Autoclaved Lightweight Concrete)は、軽量気泡コンクリートとも呼ばれる素材で、セメント、石灰、砂、発泡剤を混ぜて作られたコンクリートパネルです。
このパネルは、通常のコンクリートに比べて非常に軽量であり、施工が比較的簡単で、耐火性や断熱性に優れていることから、多くの建築物で採用されています。


・メリット
軽量で建物への負担が少ない
耐火性・断熱性が高い
音を吸収する。
・デメリット
割れやすい
他の外壁材に比べてやや高価なことがあります。

木材

木材は、自然な風合いが魅力の外壁材で、特に和風の住宅やナチュラルなデザインの家に適しています。
無垢材のものや合板材があり、適切な処理を施すことで長寿命を保つことができます。


・メリット
自然な風合いが美しい
断熱性や調湿性に優れる
環境に優しい素材
・デメリット
定期的な塗装や防腐処理が必要
湿気に弱く、腐食やシロアリの影響を受けやすい

タイル

タイルは、耐久性に優れた外壁材で、特に高級感を演出したい家に適しています。
タイルの表面は陶器や石材でできており、メンテナンスも比較的楽です。


・メリット
高級感がある
耐候性に優れ、汚れに強い
メンテナンスが比較的簡単
・デメリット
施工費用が高い
割れやすい

レンガ

レンガは、昔から使用されてきた伝統的な外壁材で、美しい色合いとデザインが特徴です。耐久性も高く、時間が経つにつれて風合いが増すことから人気があります。


・メリット
耐火性、耐久性に優れている
美しいデザインが可能
メンテナンスが少ない
・デメリット
施工費用が高い
重量があるため、建物の基礎に負担をかけることがある

外壁のメンテナンス方法

サイディングのメンテナンス

サイディングは、汚れやカビが付きやすいという特性があります。特に窯業系サイディングは、年数が経過することでひび割れが生じることがあります。
メンテナンス方法
洗浄: サイディングの汚れは、定期的に高圧洗浄機などで落とすことが重要です。特にコケやカビが発生しやすい場所では、早めに対応しましょう。
塗り替え: サイディングの表面塗装が劣化すると、雨水が染み込みやすくなるため、約10年に一度の塗り替えをおすすめします。

モルタルのメンテナンス

モルタル壁は、ひび割れが発生しやすいため、定期的にチェックし、早期に補修を行うことが重要です。
メンテナンス方法
ひび割れ補修: ひび割れが発生した場合、すぐに補修を行いましょう。放置すると、水が浸入し、内部の腐食や劣化が進行することがあります。
塗り替え: 約5〜10年に一度の塗り替えを行うことで、防水性を維持することができます。

ALCのメンテナンス

ALCは耐久性に優れ、断熱性能や耐火性が高いですが、他の外壁材と同様に定期的なメンテナンスが必要です。特にひび割れや汚れには注意が必要です。
メンテナンス方法
ひび割れの補修: ALCはひび割れが発生しやすいため、早期に補修することが重要です。
シーリングの確認: ALCのパネル同士の接合部にはシーリングが施されています。シーリングが切れている部分がないか定期的に確認し、必要に応じて再シーリングを行いましょう。

木材のメンテナンス

木材の外壁は、湿気や紫外線の影響を受けやすいです。そのため、定期的な手入れが必要です。
メンテナンス方法
防腐処理: 木材が腐食しないよう、防腐処理を定期的に行うことが重要です。
塗装: 紫外線や雨水から守るために、数年ごとに塗装を行いましょう。

タイルのメンテナンス

タイルは比較的メンテナンスが楽ですが、目地部分が汚れやすいため、注意が必要です。
メンテナンス方法
目地の掃除: 目地の部分にカビや汚れが溜まりやすいため、定期的にブラシや洗剤で清掃します。
ひび割れ補修: タイルが割れた場合、早期に交換や修理を行いましょう。

レンガのメンテナンス

レンガは非常に耐久性が高いため、メンテナンスが少なくて済みます。しかし、レンガの間にある目地部分の劣化には注意が必要です。
メンテナンス方法
目地の補修: 目地が劣化してきた場合は、適切に補修を行います。
洗浄: 年に1回程度、ブラシと水で外壁を軽く洗浄しましょう。

まとめ

外壁材は、デザイン性や耐久性、メンテナンスのしやすさを考慮して選ぶことが重要です。
また、どの外壁材も定期的なメンテナンスが求められます。特に外壁材の劣化は、家の構造に影響を与える可能性があるため、早期発見と適切な対応が大切です。
適切なメンテナンスを行うことで、長期間美しい外観と家を維持することができます。

ご質問・ご相談などありましたら
お気軽にお問い合わせください